2014年7月31日木曜日

残念な国の残念な人たち ~ユニバーサルスチューディオズにて

ちょうど一月前に行ったUniversal Studios Hollywooldに行った。

主力テーマはDespicable Me。アミューズメントパークは5年ぶり、特にUSHは15年以上ぶりだったが、最初に乗ったTransformer、Revenge of The Mummyは、ビークルに乗るけどアトラクションは3D映像。ビークルが実際に敷地を動き回るよりも、その場で揺らして3Dの映像を見せるものが、実物ウォーターシュートを降りるJurassic Parkのような古典的ライドを凌駕していた印象だったのは時代の移り変わりか。

入場料はネットの$5事前購入割引で$87。日本のUSJの方が少し安い。

少々興ざめの事件。

スチューディオツアーのバスを待っていた時のこと。中国語を話す50人ぐらいのおじさんたちが列に並んでいた。一様に開襟シャツとかダー クグレーのスラックスとか黒の革靴とかが、周りのTシャツとかジーンズや半パンツとかスニーカーと違っていたのは一向に構わない。二人に一人は首からNikonかCanonの一眼レフをぶら下げていた。

順番が来て次のバスに乗るため、乗車位置で待っていた。バスと言っても、連接された幌を付けた大型ワゴンのような作りで、車体の左右の端から端まで6人掛けのベンチなので、それぞれのベンチの列にグループごとに5~6人づつ並んでいた。バスが到着して乗ろうとしたら、何と隣の列に並んでいた黒革靴のおじさんの一人が私の前に割り込んできた。私は腕に力を込めておじさんを押し返し、おじさんは諦めて別の列に飛び乗って行った。

ツアーの中ごろにジュラシックパークを模したアトラクションがあり、3Dの眼鏡をかけてバスの入ったトンネルの壁に映される映像と揺れるバスを楽しむのだが、黒革靴のおじさんたちは壁のスクリーンに向かって盛んにフラッシュを焚いていた。

極めつけはジョーズの池のアトラクション。まがい物のサメが道路のわきの池から飛び出して火炎が燃え上がるのは面白かったが、興奮した黒革靴のおじさんの何人かが席を立って写真を撮ったまま立ちっぱなしで、バスは止まり、運転手とガイドが「全員座らないとバスを動かせない」と何度も叫び、客席からも「座れ」と何度も罵声を浴びても暫く発車できなかった。

石原愼太郎の使う「民度」と言う言葉を思い出したひとときだった。この十年余り世界の下請け工場を掲げて稼いだ金による経済成長をいいことに、必用以上の自信と自尊心、欲望を高めて周辺海域で外国の海洋資源の奪取に傍若無人の行動を憚らない国の国民なら、さもありなむと思った。