2012年6月4日月曜日

ベテルギウス

旧聞になるが、ちょうど5ヶ月前、2012年1月5日の産経新聞の記事

巨星ベテルギウス、迫る大爆発 青く輝く天体ショー

冬の夜空で赤く輝くオリオン座の1等星「ベテルギウス」が注目を集めている。<中略>(原田成樹)

ベテルギウスは太陽の20倍の質量を持つ恒星。直径は太陽の1千倍もあり、肉眼でも見えるほど非常に大きく膨らみ、赤く輝いている。

な、何だって?ベテルギウスがいくら膨張していて(太陽系ならば木星の軌道まであともう少し)、分光器などを使って表面の不安定さまで観測できているからといって、所詮600光年以上離れたところにある恒星。見かけの大きさは、例えて言えば東京から大阪に置かれたリンゴを見る程度。肉眼はおろか、どんな高性能の望遠鏡でも絶対に点にしか見えない。

すさまじい与太記事だ。

超新星爆発を起こしてどのくらい遠くまで星の構成物質が飛び散るのか知らないが、仮に半径1光年まで飛び散るとして、現在の半径のおよそ2万倍。物質が光速の1/100の速度で飛び散るとして(そんなに速くはならないだろうな)100年かかる。

この季節になるとベテルギウスを見ることはないが、半年後もまだ赤い星のままでいるだろうか?

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