2012年7月15日日曜日

ドアの防犯対策

娘の学校が夏休みに入った後サマーキャンプも終わり、週末遅くまで寝ていると家族から文句を言われるようになった。日もまだ長いので、できるだけ色々なプロジェクトをこなすようにしている。

今日(日曜日)は三つばかりプロジェクトをこなしたが、そのうちの一つは昨年からの積み残しの最後のドアの防犯対策であるロックピンの設置。

我が家には外からの出入り口として通常のドアが二つ半とガラスのパティオドアが二つある。パティオドアの件は別の機会に触れるとして、「半」はドライブウェイからゲートを通って裏庭に通じるガラージュ脇の通路に面したガラージュのサービスドア。外からガラージュに入れるが、まだ室内には入れない。室内に侵入するためにはもう一つのドアを通るか、表に回って玄関ドアから入らねばならない。我が家は基本的に安普請なのでどのドアもありふれた木製。特にガラージュサービスドアは中が空洞でガラス窓つきの安物だった(他の二枚はソリッドの木製)。

実は、昨年初め隣の家が空き巣にやられた。しかも約3週間の間隔を置いて2回。2回ともうちと同じようなガラージュサービスドアから。一度目はガラージュサービスドアを蹴破られて室内ドアも破られ、ラップトップコンピュータや宝石類を盗られたと聞いた。二度目は、幸い一度目の直後にガラージュサービスドアを鉄板製のものに交換してあったので、このドアと裏庭側のパティオドアから侵入しようとした形跡はあったものの実害はなかったとのこと。隣家ではセキュリティモニタリングサービスを契約し監視カメラまで設置したが、すっかり嫌気がさしたらしく一ヵ月後には家を他人に貸し出して引っ越して行ってしまった。

隣家の災難を漫然と見過ごすわけにはいかない。ちょっと間違えば我が家がターゲットになっていても不思議はない。それまでも一応ドアには気を配って、玄関ドア、ガラージュから室内へのドア、ガラージュサービスドアの二つ半のドアには通常のドアノブの錠に加えて、両側から施錠できるデッドボルトを設置しあったが、更なる対策を取ることにした。別項で紹介しているIPカメラによる監視もカメラを増やしたことは言うまでもない。

ガラージュサービスドアの閂
表から蹴られそうな高さに設置
まずはガラージュサービスドアを鉄板製のものに交換する。隣家で侵入されたところだから一番弱そうだし、ネットでいろいろ調べて見ると、ガラージュサービスドアは表に面していないので人目につきにくく、空き巣の多くはここを蹴破って侵入してくるらしい。ドアそのものは近所のHome Depotで運よくセール中の$100弱の使えそうなものを見つけたのだが、問題は設置費用。Home Depotでも契約コントラクタを派遣するというが、なんと$500という問題外の金額。ネットで近所のコントラクタを探して連絡を取るが、最低でも$250。

いろいろ調べて見ると決して難しい作業ではなさそうなので自分でやることにし、材料などを周到に用意して、追加の両側施錠のデッドボルトの穴あけでちょっとした問題があったものの軽く一日で完了。ここでちょっと工夫を加えた。それは閂(かんぬき)。このドアは内開きで侵入者は例外なく足で蹴破って入るようなので、蹴られそうな高さに合わせて閂を付けた。閂棒の厚みを調整して蹴られてもドアがバタつかないようにした。費用は、棒を受ける金具とネジ、棒自身は手持ちの2x4の廃材で、合計$10もかからないが効果はあるだろうと思う。

閂はガラージュサービスドアだけだが、ほかの二つのドアとも共通に施した対策があと二つある。

一つ目はデッドボルトの受け穴の補強。普通、デッドボルトの受け穴は鉄製の金具をドアジャムに4インチのネジ2本で固定するが、ドアジャムは決して強固な構造ではないから、ドアを蹴破られると言うのは、実はこのネジ止め部分のドアジャムが割れてしまうことらしい。そこでネットで補強金具を探すと色々見つかるが、基本は同じで、普通の長さ2インチ半ばかりの金具を2本のネジで留める代わりに、あるいはそれに加えて、4フィートぐらいの鉄金具を6本ぐらいのネジでジャムに留める。要するに力を分散しようということ。別にハイテクでも何でもないので、あまり厚さの薄いものは避けるが、サイズと穴の位置、値段で決めて三つのドア全てに設置した。

二つ目はヒンジピンを抜かれたときの対策。上に「両側から施錠できるデッドボルト」 と書いたが、意図するところは、他の箇所(例えばパティオドア)から侵入されても(例えば玄関の)ドアから外に出られないようにしてセキュリティサービス→警察の時間を稼ぐため。だから三つのドアには、室内側でもノブで開けられるものではなく鍵が必要なデッドボルトを付けた。ただしこのやり方も完全ではない。ドアのヒンジピンが抜かれると、いくらデッドボルトがあってもドアがごそっと外されてしまうのだ。

普通、民家のドア、特に外部との出入り口は内開き(民家でない場合は防災上の理由から外開き)なので、ヒンジは室内側にあり、室内に侵入されなければヒンジピンを外すことはできない。 しかし我が家の場合、上記の理由に加えてガラージュから室内に入るドアは使い勝手などの理由から敢えて外開きにしてあるという事情がある。この外開きドアには特殊なヒンジが付けてあり、道具がないとヒンジピンが外せないが、やはり完璧を期したい。

何とか対策がないか色々探したら、あったあった、世の中にはちゃんとそういうことまで考えている人がいる。原理は至って簡単。ドアのヒンジ側のジャムに面するところにに1/2インチの穴を開けて、そこに銃弾形のピンを固定する。ジャムの側にはこのピンの円錐部分を受ける穴に補強用の「鞘」を差し込むだけ。ドアの開け閉めは円錐部分が鞘に楽に収まるが、一旦収まる(ドアが閉まる)とヒンジピンを抜かれてヒンジが役に立たなくなってもこのピンでドアパネルをジャムから外すことができなくなる。ドア1枚あたり4~6本づつ付けるようにと推奨されている。

長々と書いたが、本日実行したのは最後のドアにこのピンを設置する作業(他の二つのドアにはとうに設置済み)。さて、明日は少し早く帰宅する予定なので、これも積み残してきた地上波テレビのアンテナを設置するつもり。家族用の居間の煙突に抱かせるつもりで必要な金具や木片は調達・加工済み。早く積み残しを一掃せねば…。

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